「グローブ君、骨折の図」
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「グローブ君、入院の図」
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あなたには、グローブ君の痛がっている声が聞こえませんか?でも、グローブ君には口がありませんから無理もありません。
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グローブ病院に入院中のグローブ君。
入院できるだけ幸せですが、ぜひ正しい治療でカムバックしてほしいです。
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「野球グローブを使いこんでいくと、一番頼りなくなって心配になる部分はどこですか?」
こんな問いかけに90%以上ものプレイヤーが「親指!」と答えます。
あなたの場合はいかがですか?
(「そうそう!」という方は、是非この先を読んでみて下さい!)
野球グローブを使用していくと、親指がだんだん柔らかくなってしまい、頼りなくなるのは従来のグローブの構造から言えば当然のことで、まるでメッタ打ちにされているかわいそうなボクサーみたいな状況でした。
○一般的な野球グローブ |
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捕球前 |
捕球時のかわいそうな親指の図 |
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(グローブ内部のイメージ) |
こんな状況では、使用後、即、野球グローブの親指は「ねんざ・骨折」してしまっていたわけで、野球グローブ病院に、即、入院しなければなりません。
本当はプレーヤー自身の親指同様に、十分な強度と操作性を発揮したいのに… という不満の声が、「プレーヤーの不満足ナンバーワン」の地位を確固たるものにしてしまっている(?)ようです。
このような従来型野球グローブでの捕球方法は、おのずから限られてしまいます。
親指はせいぜい支えの役目だけで、捕球の主役は、親指以外の4本指で何とかするしかありません。何しろ「ねんざ・骨折」してしまっている訳ですから。
「ねんざ」していれば動かしにくく、「骨折」していれば全くたよりない。
こんな親指にシップやギブスをはめる前に、私たちはもっと親指の勉強をしなければならないと気付き、東京上野の国立科学博物館へと足を運びました。
博物館に入ってビックリ!
「人間の親指はこんなにも重要なシロモノだった」
なんと!「親指」は、私たち人類が今の高度な文明を築く上で、非常に重要な役割をになってきたと考えられているのです。
例えば、下の写真に注目してみて下さい。
左の手は、人類と98%以上もの遺伝子を共有すると言われているチンパンジーのものです。
これほど人類に近い遺伝子を持つと言われるチンパンジーですが、右の人類の手と比べると、親指の部分がたいへん異なっているのが分かりますか?
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イラスト : 山と渓谷社 ヤマケイジュニア図鑑 |
実は、この「親指の違い」が大きな意味を持つことになるのです。
例えば、「親指と人差し指で小さなものをつまみ上げる」という動作をチンパンジーがしたら、どうなると思いますか?
私たちがふだん何気なくしている動作ですが、実はチンパンジーにはうまく出来ないのです。
チンパンジーの親指と比べて、人類の親指には「太く長い骨格」、そして親指の付け根の「発達した筋肉」があります。
この「親指と人差し指で小さなものをつまみ上げる」という動作は、人類の発達した親指を微妙に調節しながら動かすことによって、はじめて可能となるのです。
人類のこの「親指の進化」こそ、人類が器用に道具をあやつることを可能にし、今の高度な文明を築く基盤となったのです。
○人類にしかできない「親指の文化」いろいろ |
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ペン文化 |
携帯文化 |
捕球文化 |
そこで、私たちは人類のこの「親指の進化」のように、野球グローブの親指を進化させることができないだろうか?と考えました。
人類の「親指の進化」には、前述したように「太く長い骨格」と付け根の「発達した筋肉」という目立った特徴があります。
この特徴をいかに野球グローブに備え付けるか?と生み出されたのが、近代野球の進化型野球グローブとなる「親指革命」なのです。
「親指革命って何?」
では、「親指革命」とは、いったいどのような野球グローブの新機能なのでしょうか?
「親指革命」は上下2枚の特殊構造板から成り立っています。
上部の構造板は人類の親指の進化に例えると「太く長い骨格」の役割をにない、そして下部の構造板は「発達した筋肉」のように上部へ「力」を伝達する役割をになっています。
この個々の役割をになう2枚の特殊構造板をたくみに組み合わせることで、今まで体感することのなかった「優れた操作性」と「圧倒的な強度」を同時に実現することに成功したのです。つまり・・・・・・ |
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従来のグローブで親指をしっかりと硬くつくれば、 |
強度的に優れているものの、親指を動かしにくくギブスみたい。 |
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従来のグローブで親指を動かしやすくつくれば、 |
動かしやすく操作性良好なれど、親指の先になるほどしっかり感なく |
本当にたよりない。 |
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という問題があり、プレイヤーの皆様はこのどちらかのグローブを選ばざるを得ず、それは人類の本来もっている親指の機能とは全く異質のものでしかなかったのです。 |
しかし、「親指革命」は、幸運にも新たな視点より親指を科学し、よみがえらせることで、このような問題点を解決した初めての野球グローブになったのです。 |
○ねんざ・骨折しない親指革命 |
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一般的な野球グローブ |
親指革命野球グローブ |
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(グローブ内部のイメージ) |
今まで親指がたよりなく守備に不安を感じていた方、親指を積極的に動かしたくても何かこころもとなかった方、あなたの新しい親指にもっともっと期待して下さい。
「ねんざ・骨折」もなく、自由きままに動ける新しい野球グローブの親指は、私たち人類の親指が本来もっている素晴らしい能力を思う存分発揮してくれるはずです。
人類の文明を切り開いてきた私たちの親指がここに初めて「捕球文化」の中で永遠の眠りから目覚めるのです。
ひょんなことで、開発にこぎつけた私たちの「親指革命」野球グローブは、チンパンジーとの出会いなしには考えられないものでした。チンパンジーが教えてくれた”人類の親指の秘密”でよみがえった野球グローブは、きっと今までの野球グローブとは違った「グローブ人生」を歩んでいきそうな気がします。
親指が進化したことで他の全てが変わってくるのは、私たち人類が歩んできた道そのものだからです。
なんだか野球用品のホームページが文化人類学のホームページになりそうで申し訳ありません。
こんな脱線気味の開発を楽しんでいる私たちですが、違和感のない方がいらっしゃれば今後もお付き合い下さい。
まだまだ捕球文化の進化ははじまったばかりですので。